佐野テック・佐野明郎氏が語る「経営者としての覚悟と行動」
3月11日(火)18:45より、桑名中央公民館にて三重同友会桑名支部3月例会が開催されました。今回の例会では、(株)佐野テックの相談役である佐野明郎氏を報告者にお招きし、「唯一無二の会社」~お客様にとってなくてはならない会社になるためには?~をテーマに、ご自身の経験をもとに「経営者としての覚悟と行動」について報告いただきました。
経営者としての歩み
佐野氏は1990年に三重同友会に入会し、経営者としての学びを深めてこられました。当時は職人2人の小さな会社で、経営のノウハウもない状態からのスタートでした。しかし、同友会の仲間との交流を通じて経営の基礎を学び、ISOクラブでの活動や経営理念の策定など、多くの挑戦を重ねてきました。
「社長になったばかりの頃は、ただ目の前の仕事をこなすのに必死だった。しかし、社員から『この会社は今後どうなるのか?』と問われた時に、自分が会社の未来を考えていなかったことに気づいた」と語り、同友会の学びがいかに自身の経営に影響を与えたかを振り返りました。
ワンマン経営の必要性
佐野氏は、中小企業の経営において「ワンマン経営」が必要であると強調しました。
「社長がビジョンを示し、決断を下さなければ、会社は前に進まない。社員と相談してばかりでは、意見が割れてまとまらない。中小企業では、社長がリーダーシップを発揮し、方向性を明確に示すことが大切だ」と述べ、経営者が持つべき覚悟について話しました。
また、経営者の行動が社員に与える影響についても触れ、「社長の行動が社員に見えないと、不安を生む。だからこそ、社長の行動を透明化し、社員と共有することが重要だ」との考えを示しました。実際に、自身の行動予定をホワイトボードに記入することで、社員の安心感を高めたというエピソードも披露されました。
「社員は会社のためではなく、自分のために働く」
佐野氏は、「社員は会社のためではなく、自分の生活のために働いている」という前提を経営者が理解することが重要だと指摘しました。
「社長の高級車のために働いているわけではない。社員が安心して働ける環境を整え、経営理念をしっかりと示すことで、彼らのモチベーションが高まる」と述べ、社員満足度を高めることが企業成長につながると説明しました。
変化を恐れず、挑戦し続けることの大切さ
また、佐野氏は「変化を恐れず、常に新しいことに挑戦し続けること」が重要であると強調しました。
「企業は常に進化しなければならない。同じことを続けていては衰退する。社員が安心して働ける環境を整えつつ、新しいことに挑戦し続けることが、企業の成長につながる」と述べ、経営者としての姿勢を示しました。
まとめ
佐野氏の講演を通じて、経営者としての覚悟と行動の重要性が伝わりました。
・経営者自身がビジョンを示し、方向性を決める
・社員の不安を取り除き、行動を透明化する
・社員が働く理由を理解し、環境を整える
・変化を恐れず、新たな挑戦を続ける
これらのポイントを実践することで、中小企業でも持続的な成長が可能になるという示唆を得ることができました。
佐野氏の言葉には、実体験に基づく説得力があり、多くの経営者にとって示唆に富んだ内容となりました。
今後も三重同友会では、経営者同士が学び合い、成長していく場を提供していきます。
次回の例会にもぜひご参加ください!
~参加者アンケートより~