尾鷲グループ 1月例会 「フードテック革命」~これからの食ビジネス~

2024年1月28日(火)、尾鷲商工会議所にて尾鷲グループの1月例会が開催されました。今回のテーマは 「フードテック革命」。ミナミ産業株式会社 代表取締役の 南川 勤氏 を講師に迎え、食とテクノロジーを掛け合わせた新たなビジネスの可能性について講演が行われました。

●中小企業が生き残るための戦略とは?

南川氏は自身の経営するミナミ産業(株)および(株)萬来トレーディングの事業概要を紹介し、食品業界の現状や中小企業が直面する課題についてお話しいただきました。

特に、豆腐業界の現状 に焦点を当てながら、激化する低価格競争の中で生き残るために取り組んだ「ニッチ市場の開拓」の重要性を説かれ、その中で萬来鍋を開発し、おからの出ない豆腐づくりに挑戦した経緯を紹介。失敗を乗り越え、行政や産学連携、メディア戦略を活用しながら海外30カ国以上へ販路を拡大してきた実践事例を語られました。

●フードテック市場の未来

ミナミ産業の取組として、世界的なプラントベースフード(植物由来食品)の潮流やフードロス削減、SDGsへの貢献など、現代社会が直面する食の課題に向けた取り組みについても触れられました。

フードテック市場は今後30年間で 24兆円から280兆円へと10倍に成長 する可能性があると指摘しました。その中で注目される技術として ウルトラファインバブル技術 を挙げ、食品の酸化抑制や長期保存の可能性について説明していただきました。

また、プロテインクライシス に対応するためのプラントベースの大豆活用、フェムテック(女性の食生活改善)、地域活性化や高齢化問題への取り組みなど、幅広い視点で食ビジネスの未来をお話しいただきました。

●海外展開の成功と失敗から学ぶ

海外展開を進める上での成功と失敗の経験も共有されました。南川氏は「マーケットインの発想が重要」と強調し、現地の市場調査や戦略的な準備の必要性を指摘されました。単発の展示会やマッチングイベントに頼るのではなく、物流や書類の整備を含めた本格的な輸出戦略を立てることの重要性を述べられました。

 

今回の例会では、逆境を乗り越え、新たな市場を開拓するための戦略と実践例が紹介されました。フードテック革命の中で、日本の食文化を生かしつつ世界に挑戦する意義について、深く学ぶ機会となりました。

尾鷲グループは、今後も地域経済の発展につながる情報提供やネットワーキングの場を提供してまいります。次回の例会にもぜひご参加ください!

 

~参加者アンケートより~

関連記事

TOP
TOP