8月9日に東海財務局津財務事務所の米倉洋成新所長と職員の方々と三重同友会正副代表理事会が7回目となる意見交換会を実施しました。
今回は、津財務事務所が7月に実施した景況調査の結果について津財務事務所 米倉所長より報告され、「総括的判断は、5期連続で緩やかに持ち直していると同じ判断になった」と説明されました。先行きについては、雇用・所得環境が改善に向かう下で、景気が緩やかに持ち直していくこと期待されるとした一方で、世界的な金融引き締め等が続く中で、海外景気の下振れが日本の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇や供給面での制約等の影響に注意が必要との見方が示されました。
景況調査結果の報告を踏まえて、事業者の足元の状況について以下の3点について意見交換を行い、経営者の生の声を同友会側より報告しました。
①エネルギー・原材料価格の高騰、人手不足などによる足元での企業活動への影響とその対応
②コロナ前と比べた業況の変化、コロナが企業活動に残した影響とその対応
③金融機関の本業支援・経営改善支援の状況(金融機関に望むこと等)
①のテーマについては、エネルギー・原材料とも高騰している点が共通点として挙げられました。また人手不足にはバラつきはあるものの、今後の採用においては一層難しくなるとの認識のもと賃上げや価格転嫁の取組や職場の環境整備などが報告されました。
②のテーマについては、5類への移行後、飲食サービス分野も回復傾向にあるが、コロナ前の70~80%に留まっており、企業などの団体利用は未だに戻っていないことや人手不足が深刻化しており採用経費が高まっていることなどの課題が挙げられました。またコロナでテレワークが広がり定着したことで、都市部を中心にオフィス需要が減退していることや、ゼロゼロ融資の返済開始に伴い厳しい状況にある中小企業の実情や業者間の統廃合などによる淘汰の動きが加速しつつある状況が紹介されました。
③のテーマでは、金融機関による中小企業への事業再生支援のあり方やビジネスマッチング等の活動における対応について提起されました。
その後、「三重同友会・金融機関連携地域活性化協議会」の現状について西村代表理事より報告され、8月25日に開催予定の第7回協議会に向けてのアドバイスと提案をいただきました。協議会では担当者が変わる中で、意見交換をベースにお互いの理解を深めるとともに、新たな取組やテーマを出し合い活動へつなげていくこととしました。
最後に企業家の知見や声を国や行政・金融機関へ届け、地域の活性化につなげていくことを目的として、今後も継続して開催していくことを確認しました。
<意見交換会の参加者>
【東海財務局 津財務事務所】 5名
財務事務所長 米倉 洋成
総務課長 後藤 真樹
理財課長 平光 徹
財務課長 山崎 貴嗣
総務課企画係長 木下 雄貴(事務局)
【三重県中小企業家同友会】 8名
代表理事 西村 信博 副代表理事 佐野 貴信 副代表理事 森川 謙作
副代表理事 下津 浩嗣 総務委員長 前田 昌彦 40周年実行委員長 平松 洋一郎
北勢支部長 森田 耕平 事務局長 成川 総一