3月23日(火)は尾鷲グループの3月例会を開催しました。
日頃からお世話になっております津財務事務所から、尾鷲グループのメンバーとの意見交換会の申し出をいただき、今回は東紀州地域におけるコロナ禍の地域や企業に与える影響をはじめ、事業者支援の現状や要望について報告・意見交換を行いました。
冒頭に津財務事務所より財務事務所の業務をはじめコロナ禍における金融行政の取組について説明いただきました。
毎年8月頃に発表される金融行政方針から2021年度の重点方針として、①コロナを乗り越え、力強い経済回復を後押しする、②活力ある経済社会を実現する金融システムを構築するの2点が紹介されました。
①においては金融機関に対して事業者の資金繰り支援に万全を求めていくことが掲げられ、ゼロゼロ融資(無利子無利息融資)である程度行き渡った状況になることが報告されました。合わせてウィズコロナ・アフターコロナに向けて「事業者支援体制構築プロジェクト」が推進されており、ゼロゼロ融資の返済開始後のサポートに取り組まれています。
②においては金融分野のデジタルイノベーションの推進とサステナブルファイナンスの推進が取り組まれており、企業と同じくこれからの時代に合わせて金融システムの構築と高度化。効率化を図り、活力ある経済・社会への転換をすすめています。
この他、三重県では三重県中小企業支援ネットワークが立ち上げられており、コロナ関連融資の利用企業が借入返済をしつつ、事業を発展的に継続できるよう支援を行っていることが紹介されました。
コロナ禍での地域や企業への影響、また事業者支援機関の活動状況についての意見交換では、参加各社より足元の情勢・状況が報告されました。
- 飲食店への影響は大きいもののサポート支援により維持されているが、納入業者への支援は十分でない点や服飾関係の店舗ではサポート支援が行き届いておらず厳しい状況が続いている。
- ファミリーユースは戻りつつあるが、夜飲みに出ない状況が常態化している。イベントを開催しても客足が鈍い。
- コロナだけでなくウクライナ問題も加わり原材料や副資材が入りにくい状況。温暖化による不作不良(漁)は次年度以降にも影響が懸念される。飲食店を中心に今後の継続を悩む事業が増えている。
- 過疎化による人口減少、コロナによる外国人の入国規制などにより人手不足が深刻化。地元の若者の採用教育+労働環境の改革など企業としての対応が求められている。また女性の採用・活躍がすすむ中、130万円の壁を意識する人も多く、制度改革も必要となっている。
- 事業に関する地域での相談窓口としては商工会議所が活用されているが、利用者の広がりには課題がある。金融機関もスタートアップの際の支援や提案など手厚く助けられた。
コロナに加えてウクライナ問題、資材・資源の不足・高騰などが重なり企業経営に大きな影響を与えていることが改めて確認されました。
ヒアリング形式で進められた意見交換を通じて、各社各業界の状況や取組が交流でき、良い機会となりました。