北勢支部2月例会 「ビジョナリーカンパニーに学ぶ 持続可能な経営の仕組みづくり」

2月12日に開催された三重同友会北勢支部2月例会では、有限会社葛西鉄工所 代表取締役 葛西宏哉氏株式会社サンメック 代表取締役 青山英資氏の両名が報告者となり、組織を自律的に成長させるための仕組みについて議論が交わされました。

  1. 例会のテーマ:超一流企業に学ぶ経営の本質

今回の例会では、**ジム・コリンズ著『ビジョナリーカンパニー』**を参考にしながら、企業が経営者の寿命を超えて成長し続けるために必要な仕組みとは何かを掘り下げました。
特に、「時を告げる人(リーダーがいないとなりたたない組織)」ではなく、「時計をつくる人(リーダーに依存せず自律的に機能する組織)」になるための取り組みが焦点となりました。

  1. 事例報告:自律型組織をつくるための工夫

葛西鉄工所の取り組み

葛西氏は、三代目として事業を引き継ぐ中で、**「ワンマン経営からの脱却」**を課題とし、社長不在でも組織が回る仕組みを模索してきました。
その中で取り組んだ施策として、
毎月の1on1ミーティング(全社員との個別面談)
生産計画の自主管理化(社員自身が納期・段取りを決める)
を導入し、社員の主体性を引き出す経営にシフトしています。

サンメックの取り組み

 

青山氏は、社員の評価と裁量を重視する仕組みづくりを進めています。
具体的には、
360度評価制度の導入(全員が全員を評価する仕組み)
見積作成の社員主導化(売上目標を課すが詳細な原価管理は任せる)
といった手法を取り入れ、社員が「経営者目線」を持つ組織文化を形成しています。

  1. 例会での学び:仕組みで会社を強くする

例会を通じて共有された学びは、**「経営者の意思決定だけに頼らない仕組みを作ることが、持続可能な企業経営につながる」**という点でした。
そのためには、
社員が自ら考え、動ける環境を整えること
評価・裁量・責任のバランスを適切に設定すること
が不可欠であることが再確認されました。

  1. 今後の展望

今回の学びを踏まえ、参加者からは「自社でも実践できる部分を取り入れたい」「仕組みづくりの具体的な方法をもっと深掘りしたい」といった声が多く聞かれました。
「時計をつくる人」として、未来の会社づくりを考えるヒントが詰まった学び多き例会となりました。

 

~参加者アンケートより~

 

 

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