1月15日(水)18:45よりプラトンホテル四日市にて北勢支部1月例会を開催いたしました。今回は『事業承継の後継者として見えてきた経営課題』~跡継ぎも楽じゃないんです。色々あるんですよ、悩みが。~をテーマに、前野段ボール(株)前野大喜氏と旭電気(株)前田雄治氏のお二人より、ご自身の企業における取り組みや課題について報告いただきました。
前野段ボール(株):社員教育と採用課題への挑戦
前野大喜氏は、同社が直面する社員教育や採用における課題についてお話しいただきました。従来の教育プログラムが場当たり的で成果が定着しないこと、採用した社員の定着率が低いことが主要な課題として挙げられ、これらを解決するために次の取組を推進されています。
教育プログラムの刷新:学びの文化を醸成し、自発的な参加を促進。
採用基準の明確化:応募者の質を高めるマーケティング強化。
これらの施策を通じ、「憧れ、誇れる会社」を目指しています。
旭電気(株):事業承継と組織改革の推進
旭電気(株)の前田雄治氏は、事業承継の過程で直面している課題について報告されました。設計能力の向上やデジタル化推進に加え、人事考課制度の改革が主な焦点。
現状の課題として、感情的な評価や役職間の不平等が挙げられ、これが人材流出の一因となっていることが明らかにされました。前田氏は「等級制度」の導入を提案し、透明性の高い評価制度を目指す考えを示されました。
共通点と課題
お二人のご報告の中での共通点は以下の2点。
①人材育成の重要性
両社とも社員の教育や評価を企業成長の基盤として捉え、具体的な取り組みを進めています。
②組織の持続可能性
次世代リーダーの育成や採用プロセスの強化を通じ、企業の長期的な発展を目指しています。
課題としては、
①採用と定着の難しさ
人材の確保と離職率の低減は両者共通の課題です。特に若手人材の育成と長期的なキャリア設計が求められています。
②公正な評価制度の構築
組織内の透明性を高め、社員のモチベーションを維持する仕組みが必要です。
今後、これらの課題解決を通じて地域社会に根ざした「誇れる企業」としての地位を確立していくことが期待されます。
報告後に行われた2回のグループ討論では、報告いただいた前野氏と前田氏の課題に対する意見やアドバイスをはじめ、参加者の各企業にも共通した課題として体験交流や情報交換が行われ、その内容が報告者のお二人にもフィードバックされ、報告者も参加者も学びが深められた例会となりました。
<参加者アンケートより>