ウィズコロナ時代を突破する!ニュービジネス 【多角化】~新商品を新顧客へ展開する~

 

10月26日(火)、尾鷲グループ10月例会を開催しました。

8月・9月は緊急事態宣言下で中止となりましたので、3カ月ぶりの開催です。

今回は グループのメンバーでもある(株)南清社 代表取締役 小倉裕司さんに、『ウィズコロナ時代を突破する!ニュービジネス』 【多角化】~新商品を新顧客へ展開する~をテーマにお話しいただきました。

危機感から生まれた攻めの姿勢

(株)南清社の主事業である浄化槽点検は、これまで行政によって区分けがされ活動エリアが守られていました。しかし市町村合併により下水設備の拡充や浄化槽設備の小型化・高機能化によるメンテナンスフリーとなる時代がこれから訪れようとしています。

また人口減少による地域市場の縮小で競争が激化。小倉社長は事業存続に強い危機感を持ち、新たな事業づくりに向けてまずは自らを変えようと行動されてきました。社員にも自身の想いと会社の将来を伝え、時には衝突をしながらも事業変革に向けての理解を得て、少しずつ前に進んできました。

 

自らの経験から生まれたクロッシングサービス事業とアップサイクル事業

こうした中、先代の父親が急逝し3代目を引き継ぎます。

父親の遺品を整理した体験をきっかけに、自ら遺品整理士の資格を取得。遺品整理などのクロッシングサービスを新たに事業として展開しました。地域では高齢化が進み、空き家が増加。そこで生前整理や空き家の片付け・不用となった家具や食器等の買取などへと事業を広げていきました。

遺品には個人・遺族には想いの詰まったものが多くあり、単に整理処分をするのではなく、思い出やご家族のストーリーなどをくみ取り、人に寄り添うサービスを心がけているそうです。

 

地域イベントを常設化、新たなチャレンジ「尾鷲マルシェ」

小倉社長が所属していた尾鷲商工会議所青年部が、当時会員数4名と存続の危機から立て直しを誓い合い、アイデアの集大成として生み出された地域イベント「尾鷲マルシェ」

2017年から毎年開催され、来場者も8000人に上る地域最大規模のイベントに成長しましたが、ボランティアスタッフだけで対応できる規模を超えて継続が困難となりました。

そこで小倉社長は、

「このままなくしてしまうのは勿体ない。みんながアウトプットできる場所をつくりたい」

と事業化を決定。

DIYで改装をすすめ、30人以上の方々の協力を得て2021年3月にオープンしました。

個人ではなく集合体で成功していきたいという想いから、趣味や特技を生かして出店されている方のビジネス化の支援や、地域店とも共栄を目指してコラボ企画を打ち出すなど、コロナ禍の中でも進化を続けています。

会場の様子▽

 

「何もないから何でもできる」 自分たちから地域を変えていく

 

「何もないから何でもできる」

これは尾鷲マルシェの準備をすすめる中で、小倉社長がある協力者から言われた一言です。

この言葉で自分の考え方やマインドが大きく変った。小倉社長はそう言います。

人口減少や高齢化をはじめ地域のマイナスの側面だけをみていましたが、尾鷲だからできることを生み出していけば良いとマインドになり、視野が広がりました。

地域の少子高齢化がすすむ中で、行政の対応も高齢者の比重が高くなっています。

小倉社長は高齢化社会であっても若者を蔑ろにせず、人と人をつなぐことをテーマに、共に楽しめる地域にしていくことを目指して、新たな連携や企画を生み出し続けています。

 

事業化は情熱的に、でも冷淡に

地域の課題から新しい事業化をすすめる小倉社長。

複数の事業を展開する上で一番大切にしているのは「情熱」です。しかし一方で客観的に事業を評価し、事業化が厳しい場合はすっぱりと引く決断をすることを心掛けているそうです。また社員教育では、すべてを自分事として捉えて考えることを重視しています。

情熱と行動力を持って積極的に新たなチャレンジを続ける小倉社長のもとには、その想いや目的に共感して協力する人々が集まってきます。

そんな小倉社長の魅力が充分に伝わってくる例会となりました(^^)/

 

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